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たまには気分転換。
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ホットミルク
こうすると体が温まってよく寝られる気がするから。そう思ってはじめた、冬限定の、布団に入る前の日課。
お気に入りのマグカップに、いっぱいのミルクを注ぐ。
部屋の空気も充分過ぎるくらいに冷たいけど、やっぱり冷蔵庫の中には敵わないみたい。長い間その中で冷やされたミルクの温度はカップを伝って、わたしの両手から感覚を奪っていった。
カップを片手にパックをしまって、レンジに手を伸ばす。と、
「それ、ちょうだい」
ふっと。感覚のなくなった左手から、重さが消える。
目線をあげるとわたしの手を離れたカップは、ゆれるのどの上に傾いて。
「ちょっと亮太」
飲みたいんなら自分で注ぎなさいよ と、白いカップで隠れた顔に向けたのは、ため息まじりの文句。
「いいじゃんこれくらい。俺これでも受験生だし、少しでも時間は惜しいわけよ」
空になったカップを受け取りながら見上げた亮太―いつの間にこんなに目線が遠くなったんだろう、なんだか悔しい―は、少し眠そうな顔をしていた。
「最近ろくに寝てないでしょ。そんなに根詰めなくてもいいんじゃないの?」
「だいじょうぶ、だいじょうぶ」
あと少しだし今くらい頑張んなきゃ そう言って笑って見せたけど、やっぱり疲れてるんだろうな。細くなった目の下が、少しだけくぼんで見えた。
「・・・まだ寝ないの?」
「うーん、あとちょっとかな。じゃ、おやすみ」
そう言って見せた背中に、がんばってねってつなげようとしたけど、柄にもないからやっぱりやめた。


熱を取り戻しはじめた両手で包んでいたせいでぬるくなったカップの上に、冷たい中から再び取り出したパックを傾けながら思いついたのは、わたしにしてはめずらしい名案。
後で亮太に、ミルクを持っていってあげよう。
今度はちゃんと温めて、はちみつなんかをたっぷり入れたやつ。もちろん良太のカップにね。
それで今日は、早く寝ちゃえばいい。
がんばって なんかよりもこっちの方がずっとわたしらしいし、すてきなことだと思うから。




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若干無理あるけど気に入ってますよ。亮太が。(えぇ
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